このサイトについて
「羊をめぐるマーケティング=A WILD-SHEEP-CHASE MARKETING」のベータ版である「戦略的クロスメディアマーケティング」の出稿原稿ライブラリーです。
アマゾンのアソシエイトに登録しています。Amazon.co.jpへようこそ! おすすめ MyShop 1 仕事に役に立つ本 2 好きなミュージック 3 すぐれグッズ by G-Tools カテゴリ
以前の記事
検索
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2006年 01月 28日
羊をめぐるマーケティング=A WILD-SHEEP-CHASE MARKETING は、戦略的クロスメディアマーケティングのアップ・バージョンです。縁あって、発表の場を「知恵のネットワークス=Wisdom Networks」に移しました。2005年以降の原稿は、ぜひそちらのサイトでごらんください。
ちなみに、このタイトルはアメリカで発表したときにつけた英語のタイトル。日本発のオリジナルな論考という姿勢を強く表現したかったため、世界で最も有名な日本人小説家・村上春樹氏の最も有名な小説「A WILD SHEEP CHASE」(羊をめぐる冒険)にあやかって、私が勝手に命名しました。そのときの解説が以下の文です(原文を和訳しました)。 しかり、カスタマーはさまよえる羊である。道さえなき荒涼としたマーケットで彼らを追いかけることは、しかしながら、無謀と隣り合わせの胸躍る冒険には違いない。ということで、今回のバージョンから思い切って宣言してしまいます。元祖「羊をめぐるマーケティング」は、こちらです。 #
by contentscreate
| 2006-01-28 02:06
2004年 12月 24日
POSTAL FORUM 2005のプレイベントでは、ダイレクトマーケティングのバイブルといわれるRon Jacobsの「Successful Direct Marketing Method」が紹介されていた。その冒頭、Q & A形式でDMビジネスに関するの5つのファクトが取り上げられていたので、答えをたどりながら、筆者の考えを述べます。
1)ダイレクトメールはマス広告と同じではない 当たり前のようですが、さて区分けするとなるとやっかい。Ronはそこのところを「マス広告は想起を促す。DMは行動を促す」と簡潔に述べているようです。DMはレスポンスを計測できるということでしょうが、マス広告だってやりようによってはレスポンスを取れます。費用対効果がきっちり測定できるようになれば、広告もDMと同じに扱ってかまわないと思います。 2)セールスで需要なのは1回目のアプローチではない DMビジネスで重要なのはライフタイムバリュー(LTV=生涯価値)だ、というのがその答えです。LTVは複利計算です。利率(=再購入率)が高いほど有利なのです。データによると、再購入率は2回目が40~60%とブレが大きく、3回目以降は80~85%で安定するといわれています。「重要なのは2回目のアプローチである」と言いかえたほうがピッタリくるかも。 3)1通のDMでは、1種類のオファーだけが有効である シンプル・イズ・ベストということでしょうか。リアル店舗なら品揃えが大きなファクターであるし、オンライン・ショップでも事情は同じなので、え、と思ってしまいます。いつもそうだというわけではないようですが、データの裏づけがあるので逆らえません。 4)レスポンスが取れるメディアは限られている 今のところはDMに分があるようです。IMCが掛け声だけに終わりがちなのも、メディアごとの予算配分をどう最適化したらよいのか、実のところよくわかっていないからです。費用対効果が測定できれば、どのメディアがもっとも適切なのかわかります。 5)マーケットシェアよりもライフタイムバリューが重要である これは注意が必要です。1個の商店や銀行、証券会社など持続するサービスを要求される場合は確かにLTVという考え方がありましょう。しかし、たとえば、家電製品のメーカーの場合はどうでしょう。ライフタイムバリューはマーケットシェアに比例するはずですが。ファクトというより標語として取り上げた方が無難でしょう。 ここでいわれていることは、5)を除いてすべて費用対効果で検証された結果です。5)にしても、新規顧客の獲得費用はLTVの1/3までかけてよいというデータがあります。したがって、効果を期待できない手法はDMでは採用されることがありません。TESTすればすぐわかります。イラスト入りのレターにめったにお目にかかれないのもそのためです。普通のマーケティングには4P原理というものが幅をきかせているようですが、ダイレクト・マーケティングの原理は4Tにつきるとされています。1にTEST、2にTEST、3にTEST、4にTEST。 #
by contentscreate
| 2004-12-24 18:23
| マーケティング
2004年 11月 30日
クリス・アンダーセンというWIRED MAGAZINEの主席編集員が、10月12日付けでwired.comに刺激的な記事を寄稿している。タイトルは「The Long Tail」。
前提は有名なパレートの法則、社会全体の富の80%は20%の人間に集中しているというあれ。マーケティングの文脈では、利益の80%は上位20%の商材(または顧客)から生まれる、などと引用されることが多いようですが、そこで切り捨てられる80%の商材(または顧客)のことを、Long Tailというのですね。筆者はDragon's Tail(龍のしっぽ)と呼び習わしておりますが。 さて本題。冒頭のリードを筆者訳であげておくと ヒット・チャート上位の数少ないメガ・ヒットから生まれる巨額の利益は、もう忘れたまえ。エンターテインメント(ここでは書籍、音楽、映画のソフト販売のこと:筆者注)の未来は、ネット上にまたがる何百万ものすきま市場にある。 ということで、マス・マーケットでは金科玉条パレートの法則で切り捨てられてきたLong Tailが、ネット市場で大きなパワーを持ち始めた、というのが大筋です。 これが事実なら痛快だ。パレートの法則が拡大解釈されて、大きな顔をして表通りを練り歩くのを苦々しく思っているお方も居られるに違いない。だいたい、自然界ではごく普通に出現するスケールフリーの現象(新ネットワーク思考)が、マーケットにも適用できるからといって、いきなり「だから集中と選択」はないでしょう。ま、こんな時代ですから、それはそれでかまわないが、「売上はすべてを癒す」中内流の拡大と分散も懐かしい、などと筆者などはひねくれておった次第。データを見てみましょう。 1)RHAPSODY(オンライン・ミュージックショップ)では、売上の22%は、タワーレコードにない705,000曲で上げられている。 2)NETFLIX(オンライン・DVDレンタル)では、ブロックバスターの棚には並ばない24万タイトルが、売上の20%を占める。 3)AMAZON(オンライン書店)では、実に売上の57%が、バーンズ&ノーブルの最大店舗にも在庫のない220万タイトルの書籍で占められている!!! う~む。3)にはびっくりですね。1)2)も一見たいしたことはない数字ですが、販管費まで考慮にいれると、がぜん現実味をおびてきますね。事実、これらのデータを引用しながら、クリスは、来るべき「The Long Tail」経済学を3つのルールに要約して見せてくれます。話はエンターテインメント市場に限られていますが、わたしたちのクロスメディア・マーケティングにも通じるところがあるので、ここで紹介させていただきます。 Rule 1 : Make everything available. 参照のために、私たちの4つのフェーズを掲げておきます。 P1(集積):商品の価値を高める情報を、すべて集めること P2(選択):特定のユーザーに役に立つ情報だけを、そのユーザーの視点で選り分けられること P3(編集):ユーザーがさっと理解できる形に組みなおすこと P4(クロスメディア):利用できるメディアはすべて利用すること #
by contentscreate
| 2004-11-30 11:49
| マーケティング
2004年 11月 24日
11月19日付け記事で日経産業新聞は次のように告げている。
電通がインターネット広告の市場開拓を進めている。専門企業に相次いで出資するなど攻勢。国内広告市場の伸びが鈍化する中で新規分野の柱の一つとして位置づける。専門企業と緩やかな連携を進める博報堂とは対照的な手法で、来年にもラジオを抜いて第四の媒体に躍り出るネット広告市場を取り込み始めた。(ネット広告急伸 電通「第4の媒体」に育成 リード部分) この記事を読んで何をいまさらという思いとは別に、記者の取り上げ方にも危なげな姿勢がちらついたのでつっついてみたい。とくにこんな部分「国内広告市場の伸びが鈍化する中で新規分野の柱の一つとして位置づける。」 危なげ一:国内広告市場の伸びは鈍化している? 何を基準に? 危なげ二:新規分野? 何に対して新しい? 一について:ここ10年GDPに比べてとくに鈍化しているとはいいがたいのですが、記者どの。図表は「日本の広告費2003年」(電通)のデータをもとに作成したものです。GDPと広告費の相関係数は0.765で「強い相関」があります。増減率だけみると相関係数は0.855で「かなり強い相関」があります。このグラフからいえるのは、せいぜい「広告費の増減は、景気の動きを過度に反映した結果になっている」ぐらいでしょうか。 ■GDPと広告費の推移(1985年を100とした指数) ■GDPと広告費の増減率の推移(対前年比%) 二について:広告市場においては、どんなメディアも「新規」にはなりえないのですが。そのあたりの事情は拙稿「メディアニュートラル」で触れているので参考に。 で、何がいいたかったのか:企業が販促(広告も含む)にかける予算は一定なのだから、ネット広告が増えた分、オールド・メディアはどこかで割りを食うことになる。それはコレとコレ、というふうに記事を取り上げていたら、たんなる御用記事にならずに済んだのに。 #
by contentscreate
| 2004-11-24 12:02
| マネージメント
2004年 11月 17日
10 Great Web Site(前稿参照)で最高点だったヒューレット・パッカード(HP)の秘密は、徹底したユーザー・サポート重視の姿勢にあるようだ。Webマスター、ステファニー・アッカー・モイさんは、B-to-B誌のインタビューに次のように答えている。
企業の多くが、焦点は一つか二つに絞っている。もし、私が販売面だけに力を入れているとするならば、サポート面にも注意は払わなくなってしまうだろう。わたしたちHPはそうでなく、顧客のライフサイクルのすべてにわたって対応し続けるよう最大限の努力を払っている。 これに関連して、「信頼に基づくマーケティング」という考え方が提唱されつつあるので紹介しよう。まずは次の記事: IntelとMITは、顧客の信頼を高めるWebTrustという方法論に取り組んでいる。この方法論は既にIntelのサイトに実装されており、ユーザーの信頼が改善されたという実績を上げている。(信頼できるWebサイトになるには――IntelとMITが見つけた「答え」インターネットコム 2004/09/17 19:34 更新) 詳細は件のサイトをごらんいただくとして、指導教授グレン・アーバン氏の弁を手短に紹介すると: 信頼は常に関係に基づく。関係がいかに形成されるかをめぐる従来のパラダイムは、新しい技術によって急速に変化した。このように電子メディアへの依存が高まっていることから、従来の信頼の概念について、企業にとっても個人にとっても興味深い課題が生まれている。 とした上で: 今こそ企業が信頼に基づいたマーケティング戦略に乗り出すときだと確信している。新しいパラダイムが確立され、企業は信頼のルールに合わせている。向こう10年間で、信頼は次第に行動の基準になっていくだろう。 と結んでいる。最近のニュースレターでは: 信頼はあらゆる状況において最高の反応というわけではないが、GMやIntel、Hewlett-Packard(HP)のような企業は信頼に基づいた戦略を実施しており、早期導入者たちは顧客に呼びかけ、手を結ぶ行動計画を立てている。 と、成功事例を早くも紹介しておられます。 う~む、信頼ねえ。企業の発言が信用されることってめったにないんですよね、わが国では。ということで、こんな方法論が普及すればそれはそれで目出度いことではあります。語りかける企業をどうしたら信用してもらえるのか。そのあたりの事情は拙稿「現代はなし体の作文法」で触れておりますのでそちらもご覧ください。私見では、「真実はだれが述べるかで決まる」。え、ニーチェの受け売りではないかって。私が言うよりよっぽど信用できますね。 「信頼」を「ブランド」に置き換えれば論がもっと通俗になるとおもいますが、アーバン教授。これって、衣を変えたブランド論? #
by contentscreate
| 2004-11-17 17:16
| マーケティング
|
ファン申請 |
||