クロスメディア通信 TRACE FORMULA
2006-01-28T02:06:41+09:00
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Webサイトを軸にメディアを横断するマーケティング手法の確立をめざします。
Excite Blog
羊をめぐるマーケティング
http://contentscr.exblog.jp/4084701/
2006-01-28T02:06:41+09:00
2006-01-28T02:06:41+09:00
2006-01-28T02:06:41+09:00
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未分類
ちなみに、このタイトルはアメリカで発表したときにつけた英語のタイトル。日本発のオリジナルな論考という姿勢を強く表現したかったため、世界で最も有名な日本人小説家・村上春樹氏の最も有名な小説「A WILD SHEEP CHASE」(羊をめぐる冒険)にあやかって、私が勝手に命名しました。そのときの解説が以下の文です(原文を和訳しました)。
しかり、カスタマーはさまよえる羊である。道さえなき荒涼としたマーケットで彼らを追いかけることは、しかしながら、無謀と隣り合わせの胸躍る冒険には違いない。ということで、今回のバージョンから思い切って宣言してしまいます。元祖「羊をめぐるマーケティング」は、こちらです。]]>
ダイレクトメールの5つの真実
http://contentscr.exblog.jp/1512613/
2004-12-24T18:23:54+09:00
2005-01-07T23:11:13+09:00
2004-12-24T18:22:07+09:00
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マーケティング
1)ダイレクトメールはマス広告と同じではない
当たり前のようですが、さて区分けするとなるとやっかい。Ronはそこのところを「マス広告は想起を促す。DMは行動を促す」と簡潔に述べているようです。DMはレスポンスを計測できるということでしょうが、マス広告だってやりようによってはレスポンスを取れます。費用対効果がきっちり測定できるようになれば、広告もDMと同じに扱ってかまわないと思います。
2)セールスで需要なのは1回目のアプローチではない
DMビジネスで重要なのはライフタイムバリュー(LTV=生涯価値)だ、というのがその答えです。LTVは複利計算です。利率(=再購入率)が高いほど有利なのです。データによると、再購入率は2回目が40~60%とブレが大きく、3回目以降は80~85%で安定するといわれています。「重要なのは2回目のアプローチである」と言いかえたほうがピッタリくるかも。
3)1通のDMでは、1種類のオファーだけが有効である
シンプル・イズ・ベストということでしょうか。リアル店舗なら品揃えが大きなファクターであるし、オンライン・ショップでも事情は同じなので、え、と思ってしまいます。いつもそうだというわけではないようですが、データの裏づけがあるので逆らえません。
4)レスポンスが取れるメディアは限られている
今のところはDMに分があるようです。IMCが掛け声だけに終わりがちなのも、メディアごとの予算配分をどう最適化したらよいのか、実のところよくわかっていないからです。費用対効果が測定できれば、どのメディアがもっとも適切なのかわかります。
5)マーケットシェアよりもライフタイムバリューが重要である
これは注意が必要です。1個の商店や銀行、証券会社など持続するサービスを要求される場合は確かにLTVという考え方がありましょう。しかし、たとえば、家電製品のメーカーの場合はどうでしょう。ライフタイムバリューはマーケットシェアに比例するはずですが。ファクトというより標語として取り上げた方が無難でしょう。
ここでいわれていることは、5)を除いてすべて費用対効果で検証された結果です。5)にしても、新規顧客の獲得費用はLTVの1/3までかけてよいというデータがあります。したがって、効果を期待できない手法はDMでは採用されることがありません。TESTすればすぐわかります。イラスト入りのレターにめったにお目にかかれないのもそのためです。普通のマーケティングには4P原理というものが幅をきかせているようですが、ダイレクト・マーケティングの原理は4Tにつきるとされています。1にTEST、2にTEST、3にTEST、4にTEST。
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Long Tail 龍のしっぽ
http://contentscr.exblog.jp/1225879/
2004-11-30T11:49:34+09:00
2005-11-26T15:01:48+09:00
2004-11-30T11:48:42+09:00
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マーケティング
前提は有名なパレートの法則、社会全体の富の80%は20%の人間に集中しているというあれ。マーケティングの文脈では、利益の80%は上位20%の商材(または顧客)から生まれる、などと引用されることが多いようですが、そこで切り捨てられる80%の商材(または顧客)のことを、Long Tailというのですね。筆者はDragon's Tail(龍のしっぽ)と呼び習わしておりますが。
さて本題。冒頭のリードを筆者訳であげておくと
ヒット・チャート上位の数少ないメガ・ヒットから生まれる巨額の利益は、もう忘れたまえ。エンターテインメント(ここでは書籍、音楽、映画のソフト販売のこと:筆者注)の未来は、ネット上にまたがる何百万ものすきま市場にある。
ということで、マス・マーケットでは金科玉条パレートの法則で切り捨てられてきたLong Tailが、ネット市場で大きなパワーを持ち始めた、というのが大筋です。
これが事実なら痛快だ。パレートの法則が拡大解釈されて、大きな顔をして表通りを練り歩くのを苦々しく思っているお方も居られるに違いない。だいたい、自然界ではごく普通に出現するスケールフリーの現象(新ネットワーク思考)が、マーケットにも適用できるからといって、いきなり「だから集中と選択」はないでしょう。ま、こんな時代ですから、それはそれでかまわないが、「売上はすべてを癒す」中内流の拡大と分散も懐かしい、などと筆者などはひねくれておった次第。データを見てみましょう。
1)RHAPSODY(オンライン・ミュージックショップ)では、売上の22%は、タワーレコードにない705,000曲で上げられている。
2)NETFLIX(オンライン・DVDレンタル)では、ブロックバスターの棚には並ばない24万タイトルが、売上の20%を占める。
3)AMAZON(オンライン書店)では、実に売上の57%が、バーンズ&ノーブルの最大店舗にも在庫のない220万タイトルの書籍で占められている!!!
う~む。3)にはびっくりですね。1)2)も一見たいしたことはない数字ですが、販管費まで考慮にいれると、がぜん現実味をおびてきますね。事実、これらのデータを引用しながら、クリスは、来るべき「The Long Tail」経済学を3つのルールに要約して見せてくれます。話はエンターテインメント市場に限られていますが、わたしたちのクロスメディア・マーケティングにも通じるところがあるので、ここで紹介させていただきます。
Rule 1 : Make everything available.
すべて入手可能に。
(筆者注:IT時代では勝負を決めるのは品揃えだ、と言ってるんですね。品揃え=情報量と読み替えてみてください。)
Rule 2 : Cut the price in half。Now lower it.
価格を半分に。
(筆者注:これはソフト市場、とくに音楽市場の閉鎖性を皮肉っています。価格を決めるのは消費者だ、と勝手に読み替えてください。)
Rule 3 : Help me find it.
さがすの手伝ってよ。
(筆者注:これこそが現代的。Webマーケティングではもう常識ですが、さがせない商品は買えない。情報のないメッセージは届かない。)
参照のために、私たちの4つのフェーズを掲げておきます。
P1(集積):商品の価値を高める情報を、すべて集めること
P2(選択):特定のユーザーに役に立つ情報だけを、そのユーザーの視点で選り分けられること
P3(編集):ユーザーがさっと理解できる形に組みなおすこと
P4(クロスメディア):利用できるメディアはすべて利用すること]]>
要するに、資源の再配分
http://contentscr.exblog.jp/1140062/
2004-11-24T12:02:26+09:00
2005-01-30T13:03:16+09:00
2004-11-24T12:00:43+09:00
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マネージメント
電通がインターネット広告の市場開拓を進めている。専門企業に相次いで出資するなど攻勢。国内広告市場の伸びが鈍化する中で新規分野の柱の一つとして位置づける。専門企業と緩やかな連携を進める博報堂とは対照的な手法で、来年にもラジオを抜いて第四の媒体に躍り出るネット広告市場を取り込み始めた。(ネット広告急伸 電通「第4の媒体」に育成 リード部分)
この記事を読んで何をいまさらという思いとは別に、記者の取り上げ方にも危なげな姿勢がちらついたのでつっついてみたい。とくにこんな部分「国内広告市場の伸びが鈍化する中で新規分野の柱の一つとして位置づける。」
危なげ一:国内広告市場の伸びは鈍化している? 何を基準に?
危なげ二:新規分野? 何に対して新しい?
一について:ここ10年GDPに比べてとくに鈍化しているとはいいがたいのですが、記者どの。図表は「日本の広告費2003年」(電通)のデータをもとに作成したものです。GDPと広告費の相関係数は0.765で「強い相関」があります。増減率だけみると相関係数は0.855で「かなり強い相関」があります。このグラフからいえるのは、せいぜい「広告費の増減は、景気の動きを過度に反映した結果になっている」ぐらいでしょうか。
■GDPと広告費の推移(1985年を100とした指数)
■GDPと広告費の増減率の推移(対前年比%)
二について:広告市場においては、どんなメディアも「新規」にはなりえないのですが。そのあたりの事情は拙稿「メディアニュートラル」で触れているので参考に。
で、何がいいたかったのか:企業が販促(広告も含む)にかける予算は一定なのだから、ネット広告が増えた分、オールド・メディアはどこかで割りを食うことになる。それはコレとコレ、というふうに記事を取り上げていたら、たんなる御用記事にならずに済んだのに。
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また見つかった。何がって、真実。
http://contentscr.exblog.jp/1033273/
2004-11-17T17:16:42+09:00
2005-01-30T13:06:15+09:00
2004-11-17T17:14:46+09:00
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マーケティング
企業の多くが、焦点は一つか二つに絞っている。もし、私が販売面だけに力を入れているとするならば、サポート面にも注意は払わなくなってしまうだろう。わたしたちHPはそうでなく、顧客のライフサイクルのすべてにわたって対応し続けるよう最大限の努力を払っている。
これに関連して、「信頼に基づくマーケティング」という考え方が提唱されつつあるので紹介しよう。まずは次の記事:
IntelとMITは、顧客の信頼を高めるWebTrustという方法論に取り組んでいる。この方法論は既にIntelのサイトに実装されており、ユーザーの信頼が改善されたという実績を上げている。(信頼できるWebサイトになるには――IntelとMITが見つけた「答え」インターネットコム 2004/09/17 19:34 更新)
詳細は件のサイトをごらんいただくとして、指導教授グレン・アーバン氏の弁を手短に紹介すると:
信頼は常に関係に基づく。関係がいかに形成されるかをめぐる従来のパラダイムは、新しい技術によって急速に変化した。このように電子メディアへの依存が高まっていることから、従来の信頼の概念について、企業にとっても個人にとっても興味深い課題が生まれている。
とした上で:
今こそ企業が信頼に基づいたマーケティング戦略に乗り出すときだと確信している。新しいパラダイムが確立され、企業は信頼のルールに合わせている。向こう10年間で、信頼は次第に行動の基準になっていくだろう。
と結んでいる。最近のニュースレターでは:
信頼はあらゆる状況において最高の反応というわけではないが、GMやIntel、Hewlett-Packard(HP)のような企業は信頼に基づいた戦略を実施しており、早期導入者たちは顧客に呼びかけ、手を結ぶ行動計画を立てている。
と、成功事例を早くも紹介しておられます。
う~む、信頼ねえ。企業の発言が信用されることってめったにないんですよね、わが国では。ということで、こんな方法論が普及すればそれはそれで目出度いことではあります。語りかける企業をどうしたら信用してもらえるのか。そのあたりの事情は拙稿「現代はなし体の作文法」で触れておりますのでそちらもご覧ください。私見では、「真実はだれが述べるかで決まる」。え、ニーチェの受け売りではないかって。私が言うよりよっぽど信用できますね。
「信頼」を「ブランド」に置き換えれば論がもっと通俗になるとおもいますが、アーバン教授。これって、衣を変えたブランド論?
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10 Great Web Sites
http://contentscr.exblog.jp/996544/
2004-11-15T11:17:46+09:00
2004-11-15T11:57:58+09:00
2004-11-15T11:15:50+09:00
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クリエイティブ
優れた B-to-Bのサイトの内側を観察し、どのように運営しているか、何を学ぶことができるかを把握しよう、ということで記事の構成は:
・ 選定された企業の基本情報(所在地、主なターゲット、ウェブの運営責任者、ウェブの規模=担当する社員数、直近の更新日、ページ数)の紹介
・ Key Web executiveへの取材(責任者が自社の特徴を語る)
・ 2名の専門家の短評 Shane Ginsberg(以下G:)、Jakob Nielsen(以下N:)
となっています。10社のリストとお二方の短評をはしょって紹介します。( )内は評点:100点満点。
1) Hewlett-Packard Co. (98)
G: HPのサイトで特に印象に残るのは、不規則に拡大していく製品群やサービスをトップページにコンパクトにまとめていることである。一貫したレイアウトとナビで、顧客企業やSOHOのユーザーの要望に見事に応えている。
N: カテゴリー分けが巧みだ。写真がシャープでシンプル。とりわけ検索に優れている。購入希望の製品を検索すると、関連した一番重要なところへ、すぐにリンクできる。概要、技術サポート、製品、そしてマニュアルほか、いずれへも移動が容易。
2) Nextel Communications (96)
G: このサイトは、Nextelのマーケティング・アプローチの先進性を示している。写真は、加工をほどこしていない。製品、加入手続き、サービスの間のバランスが絶妙である。これは簡単にできる仕事ではない。
N: 大変に調和のとれた輪郭をもっている。スキャンが可能で、要望するものを簡単に取り出せる。潜在客にとって、自分がいまサイトのどこにいるのかを、すぐ確認できることは重要だ。拠点地図が印象に残った。他所のサイトでは地図は大切にもかかわらず、曖昧で、見づらいものが多いからだ。
3) AT & T Corp. (95)
G: 複雑さが増す市場の中で、AT&Tはサイトによって、競合から一歩抜きん出ている。
AT&Tは、使い勝手に焦点を定め、明快な構造の情報アーキテクチャアによって、錯綜した情報もスムーズに伝達している。
N: ナビが強力だ。私自身が、インターネット接続サービスに関わりがあるだけに、ATTのサイトが、力強い言葉で手短に記述されていることをうれしく思う。ビジネスマンは読む余裕がないので、ポイントを記すべきだ。トップページのフラッシュ動画は悩ましい。すぐ止めるべき。
4) Gateway Inc. (95)
G: 現在、Gatewayは、e-コマースの中で最も厳しい直販分野の殉教者である。競合他社が、価格、流通、サービス、ブランド、選択と、容赦なく攻撃してくる時、Gatewayは「顧客サービス」に足場を置いている。リモート・アシスタンスのような特徴のあるサービスが、通常の安売り業者とGatewayを区別している。
N: サポート分野がよろしい。もし、顧客がノートパソコンの型式が分からなくても、Gatewayは、どこに型番が記載されているかを教えてくれる。
5) Xerox Corp. (95)
G: 各ページは総合的で理解しやすい。全製品が同じフォーマットで紹介されている。競合情報、製品の利点、総合的なサポート(人的支援を含む)、購買時の選択肢(所有前も含む)ほかの詳細情報を得られる。これらは、平易な言葉で説明がなされており、よい。
賢い顧客の獲得のために、客の輪郭を掴み、資料をプリントして送付することができ、顧客は印刷物から情報を得る。
N: このサイトは、製品と価格の比較については、非常に攻撃的だ。しかし、その情報はまさに顧客が望んでいるものだ。Xeroxは、各製品の特徴を熟しているから、顧客を志向した(分かりやすい)言葉で説明できる。技術分野に関して見た時にも、全体が分かる情報を得られる。Xeroxの製品を所有した場合のトータルコストも教えてくれる。とにかく、製品分野は出色の出来映えである。
6) Alcoa Inc. (94)
G: ビジュアル面、情報の豊かさ、機能ともに、実に首尾一貫しており、洗練されている。地球規模で展開する重厚長大企業中では優れたサイトといえる。各国語を採用しているように、グローバルな展開と進出先との分業も見事である。構造のしっかりとした検索結果が素晴らしい。
N: まず、このサイトで、製品による分類とAlcoaが参入している多様な市場を見ると、同社の全貌が分かる。製品はきちんとリスト化されているが、他のサイトと比較すると、やや特殊かも知れない。製品カテゴリー、あるいはサブカテゴリーを2行か3行で説明
しているのは、非常に使いやすい。
7) APL Ltd. (94)
G: 「来週、アブダビから広島へ行くコンテナ船のスケジュールと条件を教えて欲しい?」 APLには、即答ができ、ビジネスに直結する顧客重視の総合サイトがある。顧客は運輸会社であるため、APLは、主要な積み出し情報とサービスを重視している。
N: APLは、サイトを訪問する顧客の要望が正確に分かっている。顧客はコンテナを使った運輸を扱っているから、コンテナの船積みの状況を移した1枚の写真を見るだけで済む。サイトからは、同社のニュース(=積荷情報)が的確に報じられている。積荷の追跡ボックスを、トップページのちょうど左上に配置しているが、それは賢明だ。大勢の人々が同時に、このサイトを使う場合を考えれば、追跡ボックスをトップページに置く事は正しい。
8) National City Corp. (94)
G: 暖かく、ふわっとしたイメージとクールで効率的なコンテンツという特徴の間で、完璧なバランスをとっている。コンテンツのデザインは明確であり、上手に構築され、一貫性がある。しかし、このサイトを第一級のものにしているのは、人間味あふれた、キメ細やかな触れ合いである。写真と筆写体の見出しが温かく、普段着感覚だ。必要な財務サービスと働きを、きちんとしたパッケージで提供してくれる。
N: このサイトの一番優れた点は、シンプルで直接的なインターフェイスをもっていることである。それぞれの希望のサービスへなかなか行き着けないサイトが多い中、顧客の主要な要望に、平易な説明を行っている。
9) Uline Inc. (94)
G: ストレートでプロ向けのサイトである。業務用の梱包資材は、e-コマースの真価(便利さ、豊富な製品情報、簡便さ)が発揮できる分野である。このサイトは、まさしくB-to-Bの商取引を成立に寄与している。オンライン発注と同時に、納期を算定するシステムも素晴らしい。
N: 写真を非常に上手に使っている。梱包資材であることが即座にわかり、しかも郵送用の筒と箱であることも判明できる。これは、素晴らしいことで、要を得ている(to the point)。分野は違っても全てのカテゴリーで道理にかなっていることだ。収縮ラップをクリックすると、製品が見れ、同時に価格も入手可能。大半のB-to-Bサイトでは、コスト関係を知る事が困難だが、Ulineのように全てが分かるケースは珍しい。
10) Armstrong Holdings (91)
G: このサイトでは、製品ラインと顧客の関係をつくるために、上手にフラッシュを使っている非常に系統立っており、ユーザーには、いろいろな方法―楽しい手法―で、製品カタログを体験してもらっている。
N: このサイトのようなリアリティこそが製品カタログの代替を果たしている、との一言に尽きる。床材の数が膨大でも、顧客は、まずタイプから選択できるし、カラーや仕上がり状況からでも、選択が可能だ。つまり、どれをとっても選択基準となるツールを用意しているので、顧客は希望通りの床材に絞り込むことができる。顧客が要望に沿って閲覧しやすい。このようなB-to-Bサイトは少ない。
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役に立つ情報はお金を払っても欲しい
http://contentscr.exblog.jp/891264/
2004-11-08T12:45:10+09:00
2005-01-30T16:47:31+09:00
2004-11-08T12:44:05+09:00
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マーケティング
調査の概要は以下の通り(同レポートより抜粋)
本調査は、ADSLや光ファイバ等を利用したブロードバンドのインターネット利用が本格的に進展する中において、ニュース等の情報を入手する際にどのようなメディアが便利であると考えているか、などのメディア特性利用について把握することを目的としたものである。
本調査では“メディア”を次の7つに分類した。
・新聞(全国紙や地方紙・ブロック紙)
・スポーツ新聞・大衆紙
・テレビ
・ラジオ
・インターネット
・携帯インターネット
・雑誌で、調査の全9項目中、以下の項目でインターネットがトップでした。( )内はインターネットの支持率。参考のため2位のメディアと支持率のあげておきます。N=1000です。
・定期的に情報を知りたいときに便利なメディアは何か(91.1%)テレビ(79.2%)
・できるだけ急いで情報を入手したときに利用するメディアは何か(90.7%)テレビ(57.7%)
・様々な情報を一度に知りたいときに便利なメディアは何か(88.9%)テレビ(57.2%)
・正確な情報を知りたいときに利用するメディアは何か(82.2%)新聞(65.5%)
・解説などで十分に内容を知りたいときに利用するメディアは何か(89.3%)新聞(50.5%)
・費用対効果が高いメディアは何か(78.8%)テレビ(65.0%)
・今後利用が増えるメディアは(77.6%)携帯インターネット(32.4%)
・月当たりどれだけ費用を支払っても良いか(3791円)新聞(2604円)それがどうしたと思われる方おられるでしょうが、こうしてデータをならべてみると、へーとなりますね。インターネットの圧勝です。ただひとつ1位を逃したのが「最も頼りにするメディアは何か」という調査項目。ただし、この項目は6つの分野ごとに集計しているので単純に比較はできません。分野ごとにと首位メディアをあげておくと
・政治・経済 新聞(44.2%)
・産業・企業 新聞(42.7%)
・社会 テレビ(40.2%)
・スポーツ・芸能 テレビ(53.3%)
・生活情報 インターネット(45.4%)
・地域情報 インターネット(36.3%) 何が感慨新たかというと、最も利用頻度が高く、最も頼りにされていて、費用対効果も高いと考えられているメディア=インターネットに、一番多くの費用を払ってもよいと回答していることです。詳細は省きますが、対象になった6つのメディアをすべて利用している人は、平均で月17310円払っている勘定になる。すごいことだと思います。]]>
殺伐としたパン屋
http://contentscr.exblog.jp/831411/
2004-11-04T12:15:25+09:00
2005-01-30T13:08:37+09:00
2004-11-04T12:13:34+09:00
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クリエイティブ
こん日、Webユーザビリティが重要であることは誰も否定できない。だが過度に「Webユーザビリティ至上主義」が蔓延していないだろうか。ホームページの目的をしっかりと見定め、それに沿って優れたコンテンツを堅実に提供することが本来の姿であるように思われる。このことが実践できていなければ、たとえWebユーザビリティが優れていても、サイトの価値・魅力は確実に半減してしまう。ビジネスの目的に合わせて「何を見せるか」ということと、それを「いかに見せるか」は出来る限り両立させなければならない。
ちょっとちょっとちょっと、本谷主任研究員殿。「ホームページの目的をしっかりと見定め、それに沿って優れたコンテンツを堅実に提供する」サイトを実現するためには「ユーザビリティが優れて」いることは必要条件でっせ。このお方は、“ユーザビリティが損なわれているサイトでは、ユーザーは望むコンテンツを見つけられない”というWebの特性をご存知ないらしい。Webもたいして利用してないんでしょ。だから、次のような発言
ところが、である。ランキング上位サイト(ユーザビリティ・ランキング:筆者注)を覗いてみると、意外にもつまらないホームページに見えてしまう場合がしばしばある。確かにサイト構造やナビゲーション類も考慮されており、情報設計(Information Architecture)が施されていることがうかがえる。ホームページ制作の“出来栄え”の観点では100点満点なのであろうが。結局何を訴求したいのか、何を売り込みたいのか、他社とは何が違うのかがよく見えてこない。ランキングには登場しないが、素晴らしいコンテンツを提供しているホームページは世の中に山ほど存在する。
Webはユーザーズ・ドリブンなんです、本谷さん。評価は、何を知りたいかでほぼ決まる。知りたいことを教えてくれないサイトはダメサイト。ユーザビリティを知りたくてサイトを訪ねておいて、他社との差別化ができていないとお怒りになるのはいかがなものか。しかも「ランキングには登場しないが、素晴らしいコンテンツを提供しているホームページは世の中に山ほど存在する」などと、だれも反対しないような言説を持ってきて自論に箔をつけるのはおよしなさい。ケチをつけるつもりなら、ちゃんと勉強してからにしてよ。
ご自分の頭で、ちょっと考えてきてください、本谷さん。ご贔屓の「とある近所の小さな」「殺伐としたパン屋」がオンラインショップであるとして、お目当ての「黒胡麻アンパン」がみつからなかったら、どうします。二度と訪れたりしないでしょう。ユーザビリティができていないとは、そういうことです。
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現代はなし体の作文法
http://contentscr.exblog.jp/788559/
2004-11-01T14:31:36+09:00
2005-03-04T14:58:20+09:00
2004-11-01T14:29:47+09:00
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クリエイティブ
そんなことはどこの企業も言わなかったけれど、そのかわりに、コピーライターと協力してこの無理を見事な話法で骨抜きにしてしまいした。コピーから語り手を消してしまう巧妙なスタイルで。80年代にバリバリだった私たちは、この構造変化にもろに直面することになります。そこで得られた処方箋は、役に立たないこともないので、後でまとめましょう。
この時代の、こんな状況でもモノが売れる現象を「心やさし顧客たち」という言葉で表現した人がいます。通販生活の斎藤駿と言う人です。彼は通信販売の方から、説得の構造変化に向き合っていたようです。
そこで、彼の書いた処方箋は次の3つ。
1)語りかける自分をどうしたら信用してもらえるのか。
2)見えない相手をどうしたら見えるようにとらえられるのか。
3)相手の心をゆり動かすことば(と写真)はどうしたら生み出せるのか。
説得技術の基本は、さしずめ、この三点だ。
斎藤駿著『小売の説得術』より抜粋
小売の説得術―モノ買わぬ消...
どうです、明快でしょ。語り手は「自分」ですよ。逃げも隠れもしない、オレが売るんだ。この意気込みですね。また、こうも言ってます。
わが国には、企業はめったに言葉を発してはいけないという
習慣があるようだ。(略)とんでもない習慣だ。
(同書あとがきより)
同感です。でも、この人は小売の人だから、そもそもはじめからうじうじしてませんでしたね。通信販売というのは、要は、それ向きの商品と見込み客の絞込みだから、コピー(説得)にも迷いが少ないんですね。この辺が企業の代弁者たる私たちとは少し違いました。
何と言っても私たちが立っていたのは企業のサイドだし、商品を選ぶなんてこともできません。余談ですが、彼ら(通販生活一派)の説得コピーは、当時から私はきらいでした。とくに今は「自分」のかわりに「善意の第三者」をたびたび持ってくるから、もっときらいです。もともと、彼等のコピーは、「自分」が書いてもそんなスタイルです。通販の世界では最上のはなし体でしょうが、私たちがそのまま真似できるものではありません。
では私たちの目指すはなし体とは、そろそろ本題に入りますが、どういったものでしょうか。かなり乱暴ですが、前述の「小売の説得術」を「企業の説得術」におきかえればいいのです。基本三点セットのうち、違うのは1)だけです。
1)語りかける企業をどうしたら信用してもらえるのか。
私たちは通販のバイヤーでも量販のMDでも小売店の店長でもありません。もちろん、善意の第三者とも違います。はっきり企業の側に立っています。その上で優先順位の一番から「企業の都合」にどいてもらえば良いのです。
どうするかというと、企業の(技術開発者でも販促担当者でも派遣店員でもいいですが)視点に、消費者の視点を「繰り込む」のです。この視点で商品を見直します。
80年代、私たちはこういうふうにして「使いこなしちらし」にたどり着きました。今ならソフト情報とか使用シーンとかは、当たり前ですが、当時はカタログでなく、きわもの(ちらし)の世界だったのです。そろそろまとめましょう。
現在のはなし体の作文法
1)語り手を企業(の、少なくとも代弁者)に固定する。
2)語り手に消費者の視点を繰り込む。
3)繰り込まれた視点で、商品を見直す。
けっこう明快ですね。ついでにいうと、ブランドやキャラクターは1)だけで相手を説得しようとする強力な手法ですが、私たちには無縁です。私たちが勝負するところは語られる情報の中身、つまりファクトの選択です。従って3)は次のようにも言い替えられます。
3´)繰り込まれた視点でファクトを選択する。
視点の固定、繰り込みと選択で、スタイルの骨格は決まります。これで、それなりの修練を積めば、悪くとも「普通の」わかりやすいコピーが書けることになります。
わかりやすさは、簡単に言えば了解のスピードです。スタイルは了解のスピードを上げる強力なドライバーになるということです。
なぜスピードかというと、たとえば1行(20文字)あたり了解が0.2秒遅れるだけで、5行(100文字)で1秒の差がでます。日常生活で1秒の遅れは致命的かどうか、判断しづらいところですが、新聞折りこみのチラシを読むか読まないかの判断が、0.3秒のグランスで決まるというデータもありますから、あながち大げさとはいえません。
普通でないほうはまた機会があれば披露してみたいのでが、いまだまだ私の手にあまりマス。とりあえず教科書だけあげておきます。いずれもAmazon.jpで入手可能です。
C. Hopkins
My Life in Advertising and Scientific...
D. Ogilvy
Ogilvy on Advertising
E. Schwartz
Breakthrough Advertising: How to Write...
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Net Words ネット時代のプロ広告作法
http://contentscr.exblog.jp/745756/
2004-10-29T11:50:33+09:00
2004-10-29T11:55:55+09:00
2004-10-29T11:49:28+09:00
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クリエイティブ
スタイルはライター視点で決まる
コピーライティングでもっとも基本的なものは「スタイル(文体)」です。スタイルは、まず、ライター(読者ではありません)の視点で決まります。「作家がほとんど視点を変えないのは、読者が道に迷わないようにするためです」(K・ヴォネガット)。ここで言う視点とは、消費者の視点でとか、ユーザーの立場に立ってとか言うときの視点とは違います。簡単に言うと、コピーを書いている人間はいったい誰なんだ、ということです。
あなたは商品の技術開発者となって苦心の末に開発した技術の数々を得意満面に語っているのか、企業の販促担当者となって技術から聞いた話をよく理解もせずに受け売りで語っているのか、あるいはいっぱしのマーケッターとなって大所高所からご高説を宣わっているのか、それとも電器量販店の店長としてお客様にアプローチしているのか、はたまた井戸端会議で自分の選んだ商品がいかにお買い得であったかを隣の奥さんに解説している主婦なのか。そのどれでもないのか。
こんな、当たり前の大前提のような視点に落とし穴が待っているのはよくあることで、若くて未熟なコピーライターはもちろん、そこそこの経験者も時々はまったりしてもがいているのはしばしば見かける光景です。
はなし体とコピーし体
ところで、コピーの本場アメリカには、スタイルが一つしかないのです。本気にしない人もいるかと思うので、この説明からします。
広告やカタログのコピーのスタイルは、(わが国では)大きく二つに分かれます。
1)はなし体
2)コピーし体
1)は読者に語りかけるように書くコピーのスタイルです。2)は広告コピーを書くために書かれるコピーのスタイルです。アメリカのコピーは説得が基本ですから2)はまったく見られません(と思います。そうでなかったら教えて)。
例をあげましょう(すみません、ちょっと古いです)。
A(ランズエンドのタオルの広告、商品の写真入りで)
OUR PIMA TOWELS ARE SO PURE THEY SINK.
They soak.We know because we test them.
われわれのピマタオルは純粋なので水に沈みます。.彼らはすぶ濡れになります。私どもはそれをテストしているから知っています。(筆者訳)
B(コーワのかゆみ止めの広告、おばあちゃんのイラストいりで)
体が暖まると痒くなる。(説明)
よく伸びて、よく効いて、時々塗ればいい。(説明)
出たのです。あのケラチミンの「乳状液」が。
どちらも上の部類に入るものから選んでみました。Aでは語り手はWeと名乗ってますね。商品は三人称です。ところがBでは、第一文は(たぶん第二文も)おばあちゃん、第三文は、はて、コーワの広報かな、それとも善意の第三者。その間に説明口調でかかれた(説明)コピー。語り手が二人、場合により三人か四人いてますね。Aをはなし体、Bをコピーし体とします。Bは話し言葉で書いてはいるものの、コピーを書くために書かれた文章のスタイルだからです。
視点(語り手)がころころ変わる。これが主語を省いてもかまわない日本語のコピーの宿命的な特長です。転換は文章にパースペクティブを与える優れた表現手法ですが、そのため視点があいまいになり易いです。アメリカでは売り手が(We)が買い手(You)を説得するためにコピーを書く、このやり方しかありません。当然、はなし体です。日本語でも通販カタログの最上のものでは視点を固定したスタイルが見られますが、その場合でもほとんどが、語り手が善意の第三者のスタイルをとっています。アメリカのようにわれわれの商品を買えと正面から迫る話法は皆無です。
(この項つづく)
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ブランドへのロイヤリティとWebサイト
http://contentscr.exblog.jp/692393/
2004-10-25T15:48:34+09:00
2005-01-30T13:12:09+09:00
2004-10-25T15:47:29+09:00
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マーケティング
弊社には、ブランド別にサイトがあり、コンテンツと双方向性を活かしてブランドイメージを構築し、ユーザーの会員化によってロイヤリティを高めようとしています。
(C社マーケティング本部Tさん)
ブランド別サイトとして、缶コーヒーのサイトが例にあがっておりました。「今でも」というのは、3年ほど前に、このサイトを企画した某プロデューサーのお話をうかがってこきおろしたことがあり、今回、上記の発言に触れて、くだんのサイトを再訪してみました。3年前にくらべて、コンテンツはかなり簡素化されてましたが、こきおろしの対象にした構造はまったくそのままだったからです。そのときの記録が残っているので少し間引いて掲載します。構造は変わらないので、以下の指摘は現行サイトにもそのまま当てはまります。
【2001年某月某日】
某代理店主催のCR懇話会(参加無料)でO代表・T氏の話を聞いた。持ち時間1時間半のほとんどを自慢話と自作CFの紹介に費やすという、とんでもないお人であったが、見過ごせない(大)広告代理店の戦略が浮かび上がってきたので、その手口と対応策を挙げておく。
[手口]
①「マス広告とウェブサイトを統合的にディレクションする」(T氏)
たとえば、フレッツ(NTT東日本)のSMAP(木村拓也)を起用したキャンペーン(2000年)。15秒のテレビCFでは伝えきれないコンテンツを、ウェブサイトで続編として紹介するという代物。まずマス広告(それもTVCF)ありきで、ウェブサイトはTVCFを売りこむためのギミックに過ぎない。しかも、ウェブ上での売りはあくまで「CFのつづき」で、これがなんとアニメ(キムタクは使えないので)。クライントは、CFとアニメ、ほとんど同じ内容にダブルで制作費用を請求されるという巧妙なやり方。
②「ウェブサイトは企業ブランド構築のための有力なツール」(T氏)
前述NTTもこの範疇らしいが、たとえば、ジョージア(日本コカコーラ)の「明日があるさ」キャンペーン。ウェブ上にト・アール・コーポレーションという架空の会社を立ち上げ、そこを訪問(T氏は出社と申しております)すれば、出社回数に応じて何かご褒美がいただけるという仕掛け。これがマス広告とウェブサイトを一体化したブランド・ロイヤリティ構築というものらしい。これも、「まずTVCF」という構図は変わらない。
③「広告は電子チラシとブランド構築を目指すものに2極化する」(T氏)
と我田引水しておいて、「後者のキーワードは、楽しい、面白い、好きになる」。つまるところ、ウェブサイトでもTV広告とおなじようにエンターテインメントが必要である、と。ウェブサイトもTV広告と一貫したポリシー(統合的ディレクション)で制作しておるので制作費は高いよ、と。ちなみに、前者のキーワードは「はやい、やすい、わかりやすい」。
[対策]
①「ウェブサイトとマス広告、カタログ他を統合的にディレクションする」(SCMM)
クロスメディア戦略の「核」はウェブサイト。そして、ウェブサイトの本質はユーザーズ・ドリブン(ユーザーが、自分の知りたい情報を探すために自ら操作する)であることをTさんはご存知ないらしい。料金はどれぐらい?工事はかんたん?うちでも使えるの?そもそもフレッツって?こんなことあんなことが知りたいのにキムタクは何にも教えてくれない。つづきはウェブでというから訪ねてみると、CFのつづきを見せられるだけ。しかもアニメ。これじゃキムタク目当てで来た女の子も怒り出す(と思う)。こんなことやってるから、次のADSLで大苦戦(T氏談)を強いられる(と思う)。繰り返しますが、クロスメディア戦略の「核」はウェブサイト。すべての商品(の価値を高める)情報がウェブに集積されて、はじめて統合的なディレクションが可能になるのです。「まずウェブありき」。
②「ウェブサイトは商品ブランド構築のための有力なツール」(SCMM)
Tさんは、ウェブサイトでユーザーが出会うのが「情報」である、ということが理解できないらしい。ブランドの専門家でないので大きなことは言えないが、一商品の名前を連呼して覚えていただけれオッケー、というものではないでしょう。ユーザーがウェブサイトに求めるものは、自分が知りたい商品についての深い商品知識であり購入の判断基準であって、企業のブランドイメージではありません。しかもだいたい、缶コーヒーごとき(失礼)に「ロイヤリティ」感じる人、いてるんでしょうか?
③「販売促進はウェブを核としたクロスメディア戦略に集約される」(SCMM)
TV広告がブランド構築に効果があるというのは何の根拠もありません。俗流マーケティングではマス広告と販売促進を分けて考えておられるようですがこれも間違いです。企業が発するメッセージはすべて「この商品を買ってください」に要約されます。企業ブランドでさえもこの範疇なのです。情報がないメッセージは伝わらない。伝わらなければモノが売れない。おまけの景品でページビューはのびるでしょうが、所詮それだけのものです。
(以上)
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ただちょっと観察するだけ
http://contentscr.exblog.jp/386171/
2004-09-29T18:36:01+09:00
2005-03-06T21:23:59+09:00
2004-09-29T18:36:01+09:00
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クリエイティブ
これといって特訓してるわけじゃない。ただちょっと観察しているだけで、多くのことがわかるってとこかな。(ヨギ)
前置きはこれぐらいで、それでは本題にはいりましょう。
そんなに理解しやすいものなら
たいしたものではない
誰のためのデザインでインダストリアル・デザインの世界に人間中心デザイン(今でいうユニバーサル・デザイン)という発想法を持ちこんだドナルド・ノーマンの第2弾はテクノロジー・ウォッチングこの著作で彼は「わかりやすさ」の秘密にぐいぐい接近します。初出は93年(日本語版)ですが、今でも、読めば目からうろこが2、3枚落ちるぐらいアップデイトです。
ところで「この本がクロスメディア・マーケティングと何の関係があるの?」と疑問に思われる方には、9月17日付コラムからもう一度。
その点、わが「クロスメディア・マーケティング」は明快です。やるべきことは2つ
1) 消費者に理解できる情報を届けること
2) 届けるコストは最小限におさえること
これですね。クロスメディア・マーケティングにとって、理解できること、わかりやすさがコンテンツ制作のキーワードなんです。
さて『テクノロジー・ウォッチング』、本文は見出しにとったタイトルも含めて反語だらけで、とてもわかりやすいとは言えないのですが、たとえば、
20年以上前に、インタビューで、ヴォネガットは言った。「小説の読者は自分の手に余るほど厄介なことをしているのだとわれわれ作家は気づいてあげなければなりません。作家が視点をほとんど変えないのは、読者が道に迷わないようにするためです。また作家が文章をいくつもの段落に分けるのは、読者の目が疲れないようにするためです。そうすることで作家は、読者に気づかれることなく読者の心をつかむのです」。私は特に「読者に気づかれることなく読者の心をつかむ」の部分が好きであるが、しかしヴォネガットは残念なことにそれに成功し過ぎてしまったのだ。箸にも棒にもかからぬような読者の中には簡単に読めることと簡単に書くことの区別すらわからない批評家たちもいる。非常に読みやすいので、ヴォネガットは「安易」(いいかげん)に書いていると非難されていた。読みやすく書くことがどれだけ大変なのか知るにはもの書きになるしかないと思う。
なんて、後半の『しかし』以下はトルツメでしょ、ドン。それはともかく文中ヴォネガットの引用など、小説をカタログに、作家をコピーライターにおきかえれば、コピーライティングのものすごいヒントになっていると、筆者なら観察してしまいます。
椅子は支えることを
アフォードする
「アフォーダンス」という言葉もこの本で初めてお目にかかりました。これも引用から。
アフォーダンスというのは聞き慣れない言葉であるが、物の特性-ある特定の物に対してどんな操作や扱いができるか、を言い表す専門用語である。ドアは開けることと閉めることをアフォードし(中略)、椅子は支えることをアフォードし(中略)、しかし、その高さによって簡単に座れることをアフォードしたり、しなかったりする。
それにしても「椅子は支えることをアフォードする」なんて、つかみのないギャグと同じで聞いたら怒り出す人もいるんじゃないかと思えるぐらいあっけらかん。この観察から「プレゼンテーションのアフォーダンス」に言及したコラムもあります。
つまらないことが誇張されても
それは所詮つまらないと言うこと
ドン・ノーマンの人となりや業績だけでもざっと知りたい人は、Webサイトを訪ねてみてください。Webユーザビリティの導師J・ニールセンとタッグを組んだニールセン―ノーマン・グループや自己のドン・ノーマン・アンド・ヒューマン・センタード・デザインなどのサイトで今も健筆をふるっておられます。その中からしめくくりのお言葉
ある人が、教育に関するある論評でマルチメディアについて次のように書いている。
(マルティメディアを駆使した安全ピンに関する説明への賛辞、引用略―筆者注)
これは好意的な論評のつもりだったのだろう。ところが、その説明文について考えてみよう。「発明家ウォルター・ハントは3時間で安全ピンを創りだした。彼は1849年に特許を得たが、後にピンに関するすべての権利を400ドルで売った」。これが深みというものだろうか?「かなり進んだところへ」行ける?何に比べて?取るに足らない生かじりの情報のほかに私が学んだのは、つまらないことがカラフルなコンピュータ・グラフィックスによって誇張されても、それは所詮つまらないと言うことである。(人を賢くする道具)
最後一文は制作者として自戒の銘としたい。ただし、間違ってもクライアントに向かって言ってはいけません。
今回は「発想の大転換なんていらない、ちょっと観察するだけでアイデアはいくらでも拾える」という話をしたかったのですが、ちょっと横道にそれてしまいました。
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メディアニュートラル、もう一回
http://contentscr.exblog.jp/320683/
2004-09-22T11:15:59+09:00
2005-01-30T13:35:45+09:00
2004-09-22T11:15:59+09:00
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クリエイティブ
(楓セビル「新広告事情」電通報2003.4.21)ぶっちゃけて言えば「効くか効かんかわからんようなTV広告に大金をつぎこむのはやめた」とP&Gは宣言したのであります。それから5年余り、広告代理店は対応はどうなっておるのでしょうか。こういった広告主の希望にもかかわらず、メディアニュートラルは言うに易く、行うに難いコンセプトである。一つには、メディアニュートラルに必要なオーケストラの指揮者的プランナーが広告代理店に中に育っていないこと。二つには(中略)あらゆるメディアに通用するビッグアイデアと呼ばれるキャンペーンアイデアを生み出す土壌が希薄なことだ。
(前掲)いまだにできてないようですね、メディアニュートラル。セビルさんも、ちょっと間違えてますね。「あらゆるメディアに通用する」アイデアが通用しなくなったからメディアニュートラルが生まれたんで、その逆ではないです。
広告代理店にとって、収益の大半を占めるTV広告を見直すのは辛いことです。行うに難いプラニングに知恵を絞って、しかも収益をへらすなんて、考えただけでも身の毛がよだちます。印刷業界と同じ穴のむじなで、「メディア」の儲けに目がくらみ「アイデア」にお金をいただく努力を怠っていたツケが、そろそろまわってきたようですね。
わがクロスメディア・マーケティングは「コンテンツ」主義ですから、「メディアニュートラル」問題はハナから起こりようがありません。「ビッグアイデア」を「コンテンツ」に、「あらゆるメディアに通用する」を「どのタッチポイントにおいても、顧客一人一人に必要な情報を、一貫して届ける」に置き換えてください、セビルさん。そうすれば、あなたの論考はもっと首尾一貫してきます。
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メディアニュートラル
http://contentscr.exblog.jp/314314/
2004-09-21T17:52:27+09:00
2005-01-30T13:33:30+09:00
2004-09-21T17:52:27+09:00
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クリエイティブ
従って今日のクロスメディア戦略は、顧客の求める出力形態は何でも応じられるような、メディアニュートラルなシステムを構築することであり、主たる収益が印刷から出るのであっても土台はクロスメディア対応に作り変えなければならなくなっている。でもこれは顧客の情報インフラの作り変えと同期するものであるので、印刷業にすぐに直接的に利益をもたらさないかもしれないが、取組まざるを得ない。
(JAGAT 発行「2002-2003 機材インデックス」工程別・印刷関連優秀機材総覧 テクノプロフィール)かなり的確な現状分析です。しかし、どうしてこんな情けないことになってしまうのでしょうか。答えは「ワンソースマルチユース」にあります。印刷業界は「マルチユース」に目がくらんで「ワンソース」が見えなかったんですね。ソースつまりコンテンツ制作はマルチのおまけでタダ、みたいな風潮があってクオリティ・コントロールを自ら放棄したんですね。今でも見えてないようですが。
わがクロスメディア・マーケティングは「コンテンツは王様」ですからね。予算が決まっているなら、半分をコンテンツ制作に振り分けるようクライアントを説得します。もちろん最初から「すべての情報はWebへ」となります。残りの半分の使いみちは費用対効果でチョイスすればよいわけです。コンテンツを無視し続ける限り、印刷業界には申し訳ないですが「主たる収益が印刷物から出る」時代にはもう戻らないと思います。
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「統合マーケティング戦略論」をこきおろす
http://contentscr.exblog.jp/281866/
2004-09-17T16:13:39+09:00
2005-01-30T13:31:29+09:00
2004-09-17T16:13:39+09:00
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マーケティング
拙著「戦略的クロスメディアマーケティング」の最初の論文を書き下ろしたのが2001年11月。以来、目に付いたマーケティング本は片っ端から目を通して、自論の補強になりそうな箇所は、出典を明らかにしたうえですべて引用させていただいた。先行して発売された姉妹書「マーケティング戦略論」にもお世話になりました。で、この本、思うところあってつい最近購入したのですが、スカでした。
ところで、昨日届いた電通報(9月13日付)で唯一愛読しているコラム、楓セビルの「新米国広告事情」に次のような記述がありました。IMC(統合マーケティング)が広告会社の重要な役割になってきていることは、IMCディレクター、IMCプランナーなどのタイトル(肩書きのこと:筆者注)が多く見られることで察知できる。オムニコでは、一般的になったIMCという言葉を避けて、DAS(Diversified Agency Service)という部門を新設し、チーフDASディレクターという役職を作っている。急ごしらえのIMCディレクターやチーフDASに大きな顔をされてはたまらん、ということもあります。ついでにばっさりやっておきましょう。
さて「統合マーケティング戦略論」ですが、序章「進化するマーケティングとマーケティング・コミュニケーション」で、ドンE.シュルツ教授はこんなことを言っています。『マーケティング・マネジメントで大きな課題となっているのは、マーケティング活動のROI(投資対効果)を測る手法を確立することである』
『マーケティング投資から何を得られるか見定めることは、統合マーケティングにおいては重要なプロセスである』これって? 今までのマーケティング活動は丁半ばくちだったってことですか、シュルツさん? それとも単なる金食い虫? で、IMCなら費用対効果は測定可能なの? だとしたら、広告代理店は知恵を出して取り扱い高を目減りさせ手数料を下げるという危機に直面することになりますが、大丈夫ですかIMCディレクターさん?
ところがどっこい、転んでもタダでは起きないマーケッターと広告代理店、マイナスもちゃんとプラスになるように帳尻を合わせています。引用すると長くなるので勝手にはしょりますが、ケロッグ一派の言い分は
・従来のような製品・サービスの差別化からは競争優位が得られない
・競争に勝ち残るにはブランドが必要
・このため、ブランドやブランディングの手法に対する関心が高まっている
・統合的マーケティングは、マス・ブランディングとワン・ツー・ワン・マーケティングという両極端のアプローチを、1つの統合的なコンセプトにまとめあげたもの
と、こうなります。
わが意をえたりのIMCディレクターは
・これからはブランドの時代
・これからの広告は、ブランディングが最優先
・そのためには「TV広告」とインターネットや他の媒体との「統合」が必要不可欠
成果はコマーシャル・フィルムを垂れ流しするWebサイトのページビューで評価します。計測できるだけに、ひところのメディア・ミックスよりたちが悪いです。売上との相関はますます無視されていきます。
ケロッグ一派は現状認識でまず間違えています。「持続的競争優位の確立が困難だからブランディングが必要」だなんて、本末転倒もはなはだしい。卓越した商品品質があってはじめてブランドが生まれるのであって、その逆ではない。この方たちは、持続的競争優位もブランドも、同じ商品情報がもたらすことをご存じないらしい。商品情報をネグったマーケティングなんて、砂上の楼閣そのものではないですか。
その点、わが「クロスメディア・マーケティング」は明快です。やるべきことは2つ
1)消費者に理解できる情報を届けること
2)届けるコストは最小限におさえること
「統合マーケティング戦略論」は、つづめていえば2)の考察ですが、残念なことに1)の視点がありません。これは大きな欠陥です。
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